2016年5月29日日曜日

定着支援!何をすべきか?

こんにちは。

平成30年、すなわち再来年に、
就労定着支援事業所
の創設が法で定められる方向に向かっています。

最近、それをにらんだ動きが就労移行支援事業所の分野で活発化しています。ある就労移行支援事業所は実際一般就労している障がいのある人たちを集めて自由に悩みを打ち明けるイベントを開催し、今後定期的に開くことにしているそうです。またある就労移行支援事業所は出身者が集まって交流会を開き、こちらは年に1~2回程度アルコール持込みも認めてやはり定期的に開くことにするほか、サークル開設も予定しているそうです。いくつか参加しましたが、障がいを抱えて働く人たちが悩みを共有でき、お互い情報交換をして頑張ろうという気にさせるという点では共通しており、
職員と対等の立場で語り合う
という点でいずれもよい試みだと感じました。

いずれにせよいえることは
就労移行支援事業所で行われている、いわゆる「訓練」の枠に当てはめるべきではない
ということです。

どうしても就労移行支援事業所での職員と訓練生の関係は
職員が上、利用者は下
になりがちです。

就労移行支援事業所で行われていることは、社会生活を送るために必要な「訓練」であり、面接トレーニングなどです。中には厳しいトレーニングを行っているところもあります。ですからどうしても職員が上から目線になりがちなのですが、定着支援では本来これをやってはいけません。それを厚生労働省はやれ数値目標だなどとやるからおかしくなり、かえって定着率が悪くなるようなところも出てしまうのです。どうも役所のやることはピントがずれているような気がしてなりません。現場を見ずに資料分析だけして会議室で物事を決めてしまうからこのようなことになるのでしょう。

本当に定着支援が必要なのは就労移行支援事業所を利用せずに一般就労した人たちではないでしょうか。あるいは出身の就労移行支援事業所が的外れの定着支援を行っている場合に限られます。社会人同士ですから、上から目線はよくないです。そのような就労定着支援に意味はありません。
いずれにせよ、定着支援強化の方向に政策が向かった以上、
就職実績×××人!
というようなまるで大学受験予備校か学習塾のような広告表現は、もはや意味がないと私は考えます。このような宣伝方法を打ったところは、軒並み方針の見直しを迫られ、実際見直して本来あるべき姿に戻ったところもあります。

ただ、少子化に苦しむ学習塾業界に、就労移行支援事業所開設を勧めるような論調の学習塾業界紙の記事が存在するのも事実ですが…

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